パニック
喋り出したら
身体が震えだしそうだった
だから解らない事でも黙って頷くしか無かった。
あとはただ
発作が悪化しないよう
上司の言葉そっちのけでひたすら自己暗示を掛ける。
汗が止まらない
息苦しさが増していく
鼓動も呼吸も早くなる
人目の多い環境が更に拍車を掛ける
ちゃんと聞いてるの?
下を向いて、自己暗示に必死な私の顔を覗き込む上司。
体調の安定しない私に
進退を問われている最中
発作なんか起こせる訳が無い
震える身体を抑えたくても膝から手を退けてしまったら...
崩壊する。
言われなくても解ってた。
いつかこの日が来る事は。
社会復帰したいだけなんだ…
当たり前と言われる事が当たり前に出来るようになりたかっただけなんだ…